男性型脱毛症(AGA)に対してのリジェネラ(ダブルマトリックス)の有効性

湘南美容クリニックAGA福岡院の分山です。レジデント時代を思い出し、毎日毛髪に関する論文を読んでおります。

今回も論文の内容のシェアになりますが、今回は当院でも行なっているリジェネラという治療になります。

リジェネラ(Rigenera)とは

リジェネラ(Rigenera)という機械を用いて毛球周囲の組織を細かくし、出来上がった成分をAGAが進行している部分に注入するという治療です。当院ではダブルマトリックスという名前で行なっております。

リジェネラ(Rigenera)

とても簡単に言いますと、後頭部のDHTの影響を受けにくい毛の毛球周囲の組織にある成長因子を、AGAが発症している部分に注入し、その因子が軟毛化を抑制し、硬毛化を促進させるという治療です。

当院では数年前から導入しているのですが、治療効果はまずまずでした。

劇的な変化が出る人がいる一方で、ほとんど変化の出ないという方もいて…

ですので、最近は内服薬との併用を強くお勧めするようになっていました。

しかし、今回発表された論文では、リジェネラ単独での効果を示唆する内容が記載されていましたので共有させて頂きます。

論文内容

Journal of Cellular Physioligy という雑誌に掲載されております。

Pubmedで読むことが可能です。

Progenitor-cell-enriched micrografts as a novel option for the management of androgenetic alopecia

AGA治療の選択肢としての、前駆細胞が豊富なマイクログラフト

ABSTRACT

Regenerative medicine is a multidisciplinary field that combines engineering and life science principles to promote regeneration, potentially restoring the physiological condition in diseased tissues.

Specifically, the developments of complex grafts enhance the intrinsic regenerative capacity of the host by altering its environment.

Autologous micrografts obtained through Rigenera micrografting technology are able to promote derma and bone regeneration.

Androgenetic alopecia (AGA) leads to a progressive thinning of scalp hair affecting 60–70% of the adult population worldwide.

Pharmacological treatment offers moderate results and hair transplantation represents the only permanent treatment option.

The aim of this study was to demonstrate the role of dermis micrografting in the treatment of AGA by clinical and histological evaluations after 4, 6, and 12 months.

Hair growth and density were improved at all indicated times.

Those outcomes were also confirmed by the TrichoScan® analysis, reporting an increase of total hair count and density with an increase and reduction of anagen and telogen phases, respectively.

Scalp dermoscopic analysis showed an improvement of hair density and histological analysis indicated a clear amelioration of the scalp, development of hair follicles, and a beginning of cuticle formation.

Collectively, those results suggest a possible use of the micrografts as a novel therapeutic option in the management of AGA.

英語力には自信の無い自分ですが、Google先生に助けて貰いながら読んだところ、下記ような内容でした。

アブストラクト(要約)

再生医療は、工学と生命科学の原理を組み合わせて再生を促進し、病気の組織の生理的状態を回復する可能性のある学際的分野である。

特に、複雑な移植片の発達はその環境を変えることにより宿主の固有の再生能力を強化する。

マイクログラフト技術によって得られた自己マイクログラフトは、皮膚および骨の再生を促進することができる。

男性型脱毛症(AGA)は進行性の頭髪の菲薄化を引き起こし、世界の成人人口の60~70%が罹患している。

薬物療法は中程度の結果をもたらし、自毛植毛は唯一の永続的な治療の選択肢である。

本研究の目的は4、6、12か月後の臨床的および組織学的評価によりAGAの治療におけるマイクログラフトの役割を明らかにすることだった。

毛髪の成長と密度は全ての時間で改善した。

これらの結果はトリコスキャン分析によっても確認され、成長期の増加および休止期の減少に伴う毛髪数および密度の増加が報告された。

頭皮のダーモスコピー分析は毛髪の密度の改善を示し、組織学的分析は頭皮の明らかな改善・毛包の発達・およびキューティクル形成の開始を示した。

まとめると、これらの結果はAGAの管理における新しい治療の選択肢としてのマイクログラフトの使用の可能性を示唆する。

以下に、本分の内容を自分なりにまとめます。Google先生の助けをかりながら読みましたが、ニュアンス等に誤りがあるかもしれません。

もし原文を読みたい方は、Pubmedで検索してご覧ください。

イントロ

Rigeneraは、皮膚および骨の再生を促進することができるマイクログラフトを1回の手術で得るための革新的な臨床的アプローチである。

マイクログラフトの再生的役割はいくつかのin vitro研究でも報告されており、CD73・CD90・CD105などの間葉系幹細胞マーカーに対して高い陽性を示し、得られたマイクログラフトは前駆細胞に富むマイクログラフトと同定された。

過去、毛髪移植を受けた患者に関する研究で、リジェネラによって得られたマイクログラフトは、休止期の短縮と微小な創傷の速い治癒を伴い、処置後2ヵ月でさえ持続的な毛髪成長を促進することができたことが報告された。

著者らは、マイクログラフトが頭皮に強力かつ選択的な再生効果を誘発したと仮定している。

本研究の目的は、AGAの管理における前駆細胞を濃縮したマイクログラフトの有効性と安全性を実証することであり、施術から4、6、12か月後に臨床的評価を行った。

被験者と方法

AGAの診断は、病歴・検査・検査の特徴に基づいて確立した。臨床的にAGAと診断された。

以前に定義された基準に従って計100人が治療された。

除外基準は、リドカインに対するアレルギー、治癒の問題、長期薬物治療、腫瘍学的プロセス、および治療適用日の前後3か月間の脱毛治療の実施であった。

マイクログラフトの収集

3mmパンチを用いて頭皮組織を採取し、Rigeneraを用いてマイクログラフトを作成し、頭皮にメソセラピーで浸潤させた。

結果

AGAの治療におけるマイクログラフト使用の臨床評価を、施術から4、6、12か月後に行い、全ての時間において毛髪の成長と密度の有意な改善を報告した。

表で報告されているように、トリコスキャン分析によって視覚的結果を確認し、施術後に、成長期の増加および休止期の減少によって達成される毛髪数および密度の増加を観察することができる。

全毛髪密度の平均増加は、ベースライン値と比較し、2ヵ月後に既に30%±3.0%であった。

さらに、頭皮ダーモスコピー分析も治療から4と6か月後に毛髪密度の改善を示した。

スペイン人医師からの報告

論文とは別に、知人からスペインでのリジェネラを使った毛髪治療のやり方を聞きました。

スペインでも以前は当院と同じ方法で行なっていたという事ですが、最近は手順に改良を加え、より高濃度の溶液を作る事にしており、その結果安定した効果を出しているという事でした。

そのスペイン人医師は、女性の脱毛症に対しては、より劇的な効果が期待できるとも言っていました。

論文を読み、スペイン人医師からの情報を得ての個人的な感想

これまでのリジェネラは、悪い治療ではないものの安定した効果の期待しにくい治療だと感じていました。

ですので、薬物療法の併用も必須とし、薬物療法の効果を高める治療と説明してきました。

しかし、スペイン人医師からの情報や論文の内容からは、やり方に改良を加える事でこれまで以上の効果の期待できる治療だと実感した次第でした。

早速本日から、当院では改良型のやり方で実践していこうかと思っています。

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